2026年4月27日5時24分に十勝地方南部で最大震度5強となるM6.2の地震が発生しました。震源の深さは83kmとやや深く、震央近くで激しく揺れるというよりは広域で強い揺れが発生しやすい特徴があります。この地震は遠く離れた埼玉県の自宅でも揺れをわずかに感じました。これで今月は最大震度5強となる地震が3回発生しています。気象庁によると、今回の地震と北海道・三陸沖後発地震注意情報との関係については、”今回の地震は、北海道・三陸沖後発地震注意情報で注意を呼び掛けている対象地震ではなく、北海道・三陸沖後発地震注意情報の発表基準に該当する地震でもありません。”とのことです。この地震で被災された方々には謹んでお見舞い申し上げます。
地震後に公開された防災科学技術研究所のK-NET・KiK-netの強震観測点、気象庁(JMA)の震度観測点の加速度波形データを収集し、震度5弱以上の揺れを記録した以下の2地点の波形データを調査しました。
・K-NET浦幌
・KiK-net大樹
上図は震央と2地点との位置関係、下表には3成分の加速度波形から算定した地点ごとの最大加速度、最大速度、計測震度の一覧、下図には地点ごとの3成分の加速度波形の一覧、同じく速度波形の一覧、地点ごとの水平成分の擬似速度応答スペクトルを建設省(当時)の告示スペクトルともに示しています。これらの算定値は波形データから弊社独自で算出しているため、公開値とはずれが生じる場合もありますので、その点ご了承ください。
表 3成分の加速度波形から算定した地点ごとの最大加速度、最大速度、計測震度の一覧


図 2地点の3成分の加速度波形一覧

図 2地点の3成分の速度波形一覧

図 2地点の水平成分の擬似速度応答スペクトル一覧
これらの調査結果の特徴をまとめると以下の通りです。
・2地点の波形から算定された計測震度はK-NET浦幌が5.2(震度5強)、KiK-net大樹が4.5(震度5弱)であった。
・最大加速度は最も大きい成分の値でK-NET玉山のNS成分が約340gal、KiK-net大樹のEW成分が約200galであった。
・同じく最大速度はK-NET浦幌のNS成分が約21kine、KiK-net大樹のEW成分が約8kineであった。
・いずれの地点の上下動(UD)成分の加速度波形も初動のP波の振幅が大きめで、最初にドンと突き上げられるような揺れを感じたと推測する。
・水平動の周期別の地震動レベルの指標となる擬似速度応答スペクトルにおいては、建設省告示スペクトルの極めて稀のレベルとの比較において、K-NET玉山の周期0.13~0.47秒で一部を除き超過し、KiK-net大樹の周期0.1~0.15秒で超過していた。
これらの地点ではいずれも震度5弱~5強、周期0.5秒以下の短周期成分が卓越しているということで全壊などの大きな物的被害は発生しないと想定されます。一方で周期0.5秒以下の短周期成分が卓越していることで、特に震度5強のK-NET浦幌では不安定な家具等が転倒したり、棚から物が落下して破損する被害が発生する可能性はあります。
謝辞
波形データは防災科学技術研究所のK-NET・KiK-netの波形データおよび気象庁の震度観測点の波形データを利用させていただきました。ここに記して謹んで御礼申し上げます。

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